「どうしてうちの子は勉強をしないんだろう…」
「やればできるのに、なんでやらないの?」
多くの保護者の方が、そんなモヤモヤを感じたことがあると思います。
つい「怠けている」「やる気がない」と思ってしまいがちですが、実はそこには**“自信の欠如”**という深い理由が隠れていることが多いのです。
■ 勉強が嫌いな子ほど、実は“がんばりたい”と思っている
勉強が苦手な子ほど、「やらなきゃいけないこと」は誰よりも分かっています。
頭の中では「勉強しなきゃ」「やらないとマズい」と思っているのに、体が動かない。
この“わかってるのにできない”状態が、子どもにとってはとてもつらいのです。
一度でも「がんばったのにできなかった」経験があると、
「また失敗するかも」「どうせムリ」と思考が先にストップしてしまいます。
つまり、“できない”のが怖くて動けないのです。
■ 「やればできるのに」ではなく、「できないのが怖い」
親から見れば「やればできるのに」見えるのは当然です。
でも子どもにとっては、「やってできなかったときの傷」が何より怖い。
失敗すると自尊心が傷つくから、最初から逃げてしまう。
そんな防衛反応が「勉強キライ」という形で現れていることがよくあります。
特に真面目な子、完璧主義な子ほどこの傾向が強く、
「100点じゃないと意味がない」と思ってしまうため、挑戦する意欲が下がってしまうのです。
■ 小さな「できた」が、やる気を取り戻す第一歩
勉強ギライを克服するには、いきなり「がんばらせる」よりも、
“小さな成功体験”を積ませることが何より効果的です。
たとえば、
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「今日は5分だけ机に向かえた」
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「昨日より1問多くできた」
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「ノートを開けただけでもすごいね」
そんな小さな一歩を、親がしっかり認めてあげること。
その繰り返しが、「自分にもできるかも」という自信を少しずつ育てます。
子どもは「ほめられるからがんばる」わけではなく、
「できた自分を実感できるから、もう一度やってみよう」と思えるのです。
■ 勉強が嫌いな子ほど、可能性を秘めている
「勉強が嫌い」という言葉の裏には、
「できない自分がイヤ」「認められたいのに認められない」という葛藤があります。
その気持ちを理解してもらえたとき、初めて子どもの心は動き出します。
大切なのは、“やらせる”よりも“寄り添う”姿勢。
焦らず、子どもの小さな変化を見逃さずに「できたね」と伝えてあげてください。
■ まとめ
勉強が嫌いな子の多くは、サボっているわけでも、反抗しているわけでもありません。
本当は「できるようになりたい」と心の奥で願っています。
ただ、その気持ちを引き出すには“叱る”よりも“理解する”ことから。
親のイライラが「どうせこの子は…」から「もしかして怖いのかな?」に変わった瞬間、
お子さんは少しずつ、前に進む準備を始めます。
「勉強ギライ」から始まる成長の物語は、ここからスタートです。